21年度管理業務主任者試験 本社正解と解説

【問11~20】

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【問 11】 正 解 ①

①は不適切で、正解。 専有部分の買主は、滞納管理費債務を承継するが、滞納者した専有部分の売主は免責されるわけではない。

②は適切。 破産手続開始の決定を受けただけで、支払い義務を免れるのではなく、免責許可の決定が確定したときに、支払い義務を免れる。

③は適切。 滞納者の相続人が全員、相続を放棄すれば、相続人は、滞納管理費債務を免れる。

④は適切。 金銭の給付を目的とする債務の不履行については、その損害賠償の額は、約定がなければ、債務者が遅滞の責任を負った最初の時点における法定利率によって定める。

 

【問 12】 正 解 ②

アは適切。 預金口座に係る印鑑等の保管に関し、適切な取扱い方法を総会の承認を得て細則等を定めておくのは望ましい。

イは適切。 理事会は、収支決算案、事業報告案、収支予算案及び事業計画案について決議する。

ウは不適切。 理事会は、応急的な修繕工事の実施に充てるための修繕積立金の取崩し、資金の借入れについて決議することができる。

エは不適切。 修繕積立金の保管及び運用方法は、総会の決議が必要である。

不適切なものはウとエの2つであり、②が正解である。

 

【問 13】 正 解 ④

①は不適切。 マンション管理業者は、管理組合の事業年度終了後あらかじめ定めた期間内に、管理組合に対し、当該年度における管理事務の処理状況及び管理組合の会計の収支の結果を記載した書面を交付し、管理業務主任者をして、報告をさせなければならない。

②は不適切。 マンション管理業者は、毎月末日までに、管理組合に対し、前月における管理組合の会計の収支状況に関する書面を交付しなければならない。

③は不適切。 マンション管理業者は、契約書に定めのない時期に、管理組合から請求があるときは、管理事務の処理状況及び管理組合の会計の収支状況について報告を行わなければならないが、管理業務主任者が行う必要はない。

④は適切で、正解。 マンション管理業者が管理事務の処理状況及び甲の会計の収支状況について報告する場合において、マンション管理組合は、管理業者に対し、管理事務の処理状況及び甲の会計の収支に係る関係書類の提示を求めることができる。

 

【問 14】 正 解 ①

①は正しく、正解。 資産に前払金、負債に前受金をそれぞれ400,000円計上するため、正しい。

②は誤り。 資産・負債の計上金額が600,000円のため、誤り。

③は誤り。 資産・負債の計上金額は400,000円であるが、資産に負債勘定の前受金、負債に資産勘定の前払金を計上しており、誤り。

④は誤り。 資産・負債の計上金額が600,000円であり、かつ資産に負債勘定の前受金、負債に資産勘定の前払金を計上しており、誤り。

 

【問 15】 正 解 ①

①は正しく、正解。 令和3年2月以前分を未収入金の回収に、3月分を収入に、4月分を前受金に計上しており、正しい。

②は誤り。 令和3年2月分・3月分・4月分をすべて3月の収入に計上しており、誤り。

③は誤り。 令和3年2月分も3月の収入に計上しており、誤り。

④は誤り。 令和3年4月分も3月の収入に計上しており、誤り。

 

【問 16】 正 解 ①

①は正しく、正解。 2月に工事完了した修繕費の未払金を普通預金から支払い、3月に工事完了し、4月に代金を支払った外階段補修工事を修繕費に未払計上しており、正しい。

②は誤り。 2月に工事完了した塗装工事も3月の修繕費に計上しており、誤り。

③は誤り。 4月に支払った外階段補修工事も3月に普通預金から支払いとしており、誤り。

④は誤り。 2月に工事完了した塗装工事を3月の修繕費に計上し、4月に支払った外階段補修工事代も3月に普通預金から支払としており、かつ4月に納入された除雪機を3月に備品へ未払計上しているため、誤り。

 

【問 17】 正 解 ③

①は適切。 メンブレン防水とは、コンクリート躯体の上に被膜(メンブレン)を形成して防水層を作る工法の総称である。

②は適切。 シート防水に用いられる、プラスチック系の材料等で作られたシートは、柔軟かつ、弾性があるため、変形能力が大きく、下地の動きに追従する。

③は適切でなく、正解。 外気温の著しい低下が予想されるときは、塗膜防水の施工は塗膜が接着しにくいので、原則として塗膜防水の施工を中止すべきである。

④は適切。 ウレタン系塗膜防水工法は、多少の突出物があっても、施工が容易なため、屋上の改修工事に採用されることが多い。

 

【問 18】 正 解 ④

①は適切。 鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さは、布基礎の立上り部分を除いた基礎においては、捨コンクリートの部分を除いて6㌢以上としなければならない。なお、国土交通大臣が定めた構造方法を用いる部材及び国土交通大臣の認定を受けた部材については適用されない。

②は適切。 通常の使用範囲では、コンクリートの熱膨張係数は鉄筋とほぼ等しい。

③は適切。 コンクリートの中性化とは空気中の二酸化炭素とコンクリート内の水酸化カルシウムが反応して炭酸カルシウムになり、アルカリ性が低下し中性に近づく現象をいう。

④は最も不適切で、正解。 アルカリ骨材反応とは、コンクリートのアルカリ物質がコンクリートに使用された反応性骨材中の成分と化学反応を起こすことをいう。生じた生成物が膨張して、コンクリート構造物の表面に剥離やひび割れを起こす。

 

【問 19】 正 解 ③

①は適切。 免震構造とは、建物と基礎の間に積層ゴム等の免震装置を設けて、建築物がゆっくりと水平移動して、地震力を低減する構造形式である。

②は適切。 建築基準法での「主要構造部」とは、壁、柱、梁、床、屋根、階段の6つの構造部をいう。構造上重要でない間仕切壁は含まれない。

③は最も不適切で、正解。 建築物には、異なる構造方法による基礎を併用してはならない。

④は適切。 長屋又は共同住宅の各戸の界壁は、小屋裏又は天井裏に達するものでなければならない。

 

【問 20】 正 解 ①

①は不最も適切で、正解。 水道事業の用に供する水道から供給を受ける水のみを水源とし、その供給を受けるために設けられる受水槽の有効容量(複数ある場合はその合計)が10?を超えるものをいう。

②は適切。 共同住宅の給水タンクに、内部の保守点検用のマンホールを設置する場合には、直径60㌢以上の円が内接することができるものに限られる。ただし、給水タンク等の天井がふたを兼ねる場合には適用されない。

③は適切。 給水管でのウォーターハンマーを防止するためには、管内流速が過大にならないように、管内流速を遅くする必要があり、一般的には毎秒1.5~2.0㍍以下が標準とされている。

④は適切。 水槽、流しその他水を入れ、又は受ける設備に給水する飲料水の配管設備の水栓の開口部には、これらの設備のあふれ面と水栓の開口部との垂直距離を適当に保つ等有効な水の逆流防止のための措置を講ずることとされている。

『住宅新報』2021年12月21日号「21年度管理業務主任者試験 本社解答と解説 」より

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