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重要性が増すDX推進 ~その1~

2021.4.26|業界の知識を深める

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住まいや暮らしに、最新技術を活用するデジタル化サービスは欠かせない存在になってきた。より快適に、より便利に、その気持ちは高まるばかりだ。安心・安全に、それぞれが自分らしく過ごせる住環境づくりや提供を担う不動産業界には今後、何が求められていくのか。今回、「不動産テック特集」と題して、その手掛かりを紹介する。


デジタル化社会に向けて 今、なすべきこととは

【特別寄稿】

一般社団法人全国賃貸不動産管理業協会 会長 佐々木正勝

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現在、政府においては、デジタル化社会形成の基本原則(①オープン・透明、②公平・倫理、③安全・安心、④継続・安定・強靭、⑤社会課題の解決、⑥迅速・柔軟、⑦包摂・多様性、⑧浸透、⑨新たな価値の創造、⑩飛躍・国際貢献)に基づき、「デジタル社会の生成を図るための関係法律の整備に関する法律案」が閣議決定され、今国会での成立に向けて審議がなされている状況です。

本法案では、デジタル庁の設置のほか、不動産関係では重要事項説明書、契約締結時の押印廃止や契約書等の電磁的書面交付が盛り込まれております。


オンラインの活用

また、昨年からのコロナ禍での状況下で、非対面による物件の内覧等、オンラインを活用した物件案内等の需要も増えてきました。

新型コロナウイルス感染拡大の防止に努めるなかで、私たちの生活様式も一変しました。特に「住まい」への考え方は、さらに多様化している状況です。

テレワークの導入により毎日の通勤時間を気にせずに、郊外へ住まいを求める需要や、逆にテレワークが難しい方は、なるべく勤務先近くの物件を希望する需要も出ています。さらに、昨年入学した大学生はオンライン授業が大半で、大学近くに借りた物件を解約して実家に戻るといった事例もありました。

私たち管理業者は、このような状況を踏まえ、貸主の貴重な資産である賃貸物件を適正に管理し、借主からの要望にも臨機応変に対応していかなければなりません。


個々のスキルも重要 一層普及するITツール

このような状況下により、私たちの業界にも『不動産テック』の活用が注目されておりますが、中小の事業者にとっては、その活用自体ハードルが高いものでもあります。本会では、いざという時に様々な業務支援ツールが活用できるように、提携事業者との連携を図っており、今後も必要に応じた業務提携を推進していく予定です。

しかし、ただ単にサービスや機能の利便性を訴えるだけでは、不十分だと感じています。「自分達の会社には必要ない」「業務効率化するほど物件数が多くない」「そこまで人材不足に困っていない」等といった意見を良く耳にします。ITリテラシーが低いことが業界全体を通した課題であると思いますが、少子高齢化に伴う人口減少と、それによる人材や後継者不足はさらに加速する事が予測され、それだけにITツールの活用やDXの推進は今後ますます重要性を増すと思われます。

ITツールやDX推進を単なる業務効率化のためだけとしてとらえるのではなく、従来通りのやり方では、近い将来、仲介業者や消費者側から淘汰されるようになるという事を認識してもらう必要があると感じています。

不動産テックの導入により、自社の業務効率化が進み、顧客満足度の向上も望めるとは思いますが、特に賃貸管理の現場においては、最後は『人』であり、個々のスキルが重要になります。

本会では、賃貸不動産経営管理士の前身である「賃貸不動産管理士」制度を立ち上げ、賃貸不動産管理業のプロフェッショナルの育成を推進してきました。本年6月に賃貸住宅管理業法が施行される今、賃貸管理業界における『キャリアパス』制度構築に向けて、賛同いただける団体とも連携していく予定です。 私たちは、管理業務の質に関する是非は管理戸数の大小に寄るものではなく、いかに入居者に寄り添い、地域の特性を把握しているかによるものであると考えます。

そうした特性は、地域に古くから根付く「地元の管理業者」ならではの強みを活かせる点でもありますので、会員業者が適切な賃貸管理業を実践できるように引き続き、『「住まう」に、寄りそう。』のスローガンのもと、事業を推進してまいります。


求められる新しい付加価値 スマートホーム化の実現に向けて

不動産テック企業に聞く

アクセルラボ 代表取締役 小暮学氏

インターネットとつながり。生活に快適さと便利さをもたらす「IoT家電」が次々と発売される中、そのIoT家電をスマートフォン上で一元管理・操作できるアプリ「SpaceCore」(イメージ図参照)に注目が集まっている。開発を手掛けるアクセルラボの小暮学社長に、事業参入の経緯や事業への思いを聞いた。