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カギ握るローンコンサル ~その2~

2021.4.26|業務のプロになる

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長期の低金利と共に住宅ローン商品や環境整備が続いていますが、この先も消費者のニーズや期待は高度化、複雑化していくことは明らかです。住宅ローンを中心とするマネープランのコンサルティングにおいても、住宅事業者の役割がますます重要になっていくことでしょう。執筆=田中法人(AFP/㈱サンクティ 代表取締役)監修=佐藤益弘(CFPR/㈱優益FPオフィス代表取締役)

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世帯ごとにマネープラン

これまで住宅業界は「夫婦+子供」の家族を標準世帯としてきました。しかし、今や「夫婦+子」の世帯数は全世帯数の28・4%まで減少しています。そして、今後は少子高齢化が一層進み、本格的な人口減少時代へ突入します。 さらに、コロナ禍により、新しいライフスタイルや多様な暮らし方への関心が高まりました。働き方改革、DXにより、郊外居住や二拠点生活などを求める動きも本格化しています。家族の形態もさまざまです。

このような社会環境の変化や人々の価値観の多様化に向き合うことで新たな事業機会に恵まれるはずです。変化に対応するには、さまざまな世帯へのマネープランへの対応力がカギとなります。

例えば、高年齢者へ最適なのが、リバースモーゲージ型の住宅ローンです。代表的なフラット35の「リ・バース60」では、60歳以上の方へ向けた住宅ローンが用意されています。概要は、①毎月の支払いは利息のみ。②元金は、申込者が亡くなったとき。(連帯債務で借り入れた時は主債務者及び連帯債務者が共に亡くなったとき)、相続人から一括して返済するか、担保物件の売却により返済するというものです。


高まる住宅事業者の役割

コミュニケーションに基づく住宅ローンコンサルティング

すでにAIをもちいた住宅ローンの運用が始まっています。しかし、現時点では、住宅ローンに特化したという程度のようです。利用者が安心して住宅ローンを選択し、安心して暮らせるためには、住宅への想いとお金のバランス調整が重要になります。

事業者に住宅ローンのコンサルティング能力が重要になるのはこの部分です。多様な価値観にもとづく住宅需要へのローン付けは、AIやDXが解決してくれるにはまだ時間を要するでしょう。消費者に適した住宅ローンの選択は、住宅の提案と同様にコミュニケーションに基づくコンサルティングが重要です。


米国では住宅ローンは専門家がサポートする

アメリカでは住宅業界の分業化が進んでおり、住宅ローンについては専門のモーゲージ・ブローカーが対応します。活動内容は住宅ローン市場の競合を高め、消費者に対し、より有利な住宅ローン商品を提供するものです。連邦及び州政府の規制のもとに活動しており、会員は、自主的に厳しい倫理規定と最善貸付行為規定を遵守しています。 利用者が住宅ローンを安心して選択するには、ひとりひとりのライフスタイルに合わせた選択が重要です。そのためには、ライフプランを通じて家計の助言やサポートをする独立型のファイナンシャルプランナーの視点が重要です。ファイナンシャルプランナーの視点で住宅ローンに向き合うことで、変わりゆく住宅ローンへの知識も深まります。


求められる住宅事業者のローンコンサル能力

住宅は想いの掛け合わせによりまるで違う容(かたち)に完成します。満足度を高めるためにはマネープランにおいても安心の計画が立案されなければ、想いに通じた住生活はできません。そこで重要になるのが、ライフプランに沿ったマネープランから始めるコンサルティングです。

消費者にとって、そう何度もない住宅購入は、お金の不安と同時に夢のマイホームへの憧れが交錯しています。住宅事業コンサルティングに加え、住宅ローンコンサルティングまで踏みこむことができれば、消費者とのコミュニケーションは高まり住生活全般への信頼へ発展します。その結果、将来のリフォームを含め長期にわたる関係づくりへ発展していくでしょう。

「新たな日常」を、ビジネスに生かすためにも、豊かで安心安全な住宅へアップデートを希望する消費者のためにも、最前線で消費者と向き合う、住宅事業者の役割が重要になってきます。選ばれる事業者になるためにも、住宅ローンのコンサルティングができる社内体制を構築していきましょう。

『住宅新報』2021年3月16日号「不動産金融特集 住宅ローン」より)

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