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コロナ禍の資格取得法 業界で注目される資格 ~その2~

2021.4.26|資格取得

  • 民間資格
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活躍する資格者たち 実務が変わる、不動産取引の可能性が広がる

「レッドタイム」設定で時間管理バッチリ

(執筆 資格コーディネーター高島徹治)

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土地活用プランナー

公益社団法人東京共同住宅協会 オーナー様から信頼される 公益法人認定の『土地活用の専門家資格』

【業務内容】 土地は所有しているだけでは意味がない。その土地の形状・立地などに合わせて適切に活用することで、初めて利益を生み出す優良な資産となる。

しかし、土地活用を成功に導くためには、マーケティング、事業収支計画、資金計画、各種法令、税務、建築、賃貸管理、建物管理などの土地活用にまつわる幅広い分野の知識が必要不可欠だ。そのため、オーナーが個人で土地活用を進めることは困難であり、業者に頼む以外方法がない。

それらの知識をしっかりと備え、オーナーに対し、適切な提案をしていくのが、土地活用プランナーの業務となる。ただし、土地活用プランナー自身が測量士や設計士、司法書士、税理士、弁護士などの専門家と同等の専門知識を身に付けなければならないという訳ではない。必要に応じて各分野の専門家と連携しながら事業全体を統率し、プロジェクトを成功に導いていくことが、土地活用プランナーの役割となる。

【活躍の場】 土地活用プランナーは、建築・業界にお勤めの方など、オーナーに対して土地活用のご提案をする立場の方を中心に活用されている。

本資格のテキストは各種法令のみならず、実務にまで踏み込んだ内容が多く記載されているため、習得した知識を活かし、より価値の高い土地活用をご提案することができる。更に、名称に「土地活用」が入っている資格は他にはなく、土地活用の専門資格としての立場をオーナーに伝えられるという意味でも効果的だ。

また、土地活用の提案をすることはないものの、オーナーと接する機会の多い方にとっても本資格は有効だ。

例えば、宅地建物取引士、税理士、司法書士、FPといった資格を取得している方が、セカンドライセンスとして資格を取得することで、業務の幅が広がる。オーナーと接する機会が多ければ、土地活用の話は避けて通れない。ご自身のメイン業務に加え、土地活用の分野も対応できるようになれば、大きなビジネスチャンスを逃すことはないだろう。

相続実務士®

一般社団法人相続実務協会 共感して寄り添い、解決。みえる化、わかる化する相続対策の実務家

【業務内容】 相続対策は、家族だけで進めるには選択肢が多く、判断を間違うと失敗や家族間のトラブルを招くこともあるため、専門家のサポートは不可欠だといえる。しかし、法律や税務の専門家は、事後処理が中心のため、生前の相続対策ができる資格がないのが現状で困っている方が多いのもこれが一因だといえる。

こうした現状を解消するため、お客様に共感して寄り添い、解決する「相続実務士?」を創設した。相続実務士?が相続相談を受けて、相続対策をみえる化、わかる化することに取り組むことで、お客様に貢献できる。家族の感情面に配慮し、税金の負担も減らすなど経済面の課題も軽減する相続対策をサポートしていくことで売り上げにもつなげられる。

【活躍の場】 相続は誰もが避けては通れないことなので、「相続実務士?が相続の相談を受ける」ことをアピールすれば、まわりのお客様が相続のお客様になってもらえる。

相続対策の主となる不動産や建築、生命保険などの業務に従事している人はイメージしやすく、すぐに取り組むことができる。

(一社)相続実務協会では30年近く相続実務に取り組んできた㈱夢相続のノウハウを生かし「相続実務士®」の養成講座を開講、修了者を「相続実務士?」に認定している。夢相続が開発した「相続対策提案ツールほほえみ」も紹介しており、体験できる。知識習得ではなく、実務から生きた知識をつけることができる実践的な資格なので、まずは宣言して取り組むことをおススメしている。

相続実務士®は相続人全員の意思や希望をくみとり、情報共有しながらオープンで円満な対策をサポートするため、弁護士業務とは決定的な違いがある。また、お客様の家族や財産を確認、評価して相続対策のコンサルティング提案をするため、税務署用の書類を作成、申告する税理士業務にも抵触しない。

相続実務士®がお客様から直に相談を受ける窓口となり、実務をサポートする中で弁護士、税理士など士業の資格者とは協業してお客様に成果を提供できる体制を作っている。


調停人候補者

一般社団法人日本不動産仲裁機構 不動産トラブルの解決に直接携われる

【業務内容】 ADRとは、裁判外紛争解決手続のことで、裁判によらずに話し合いでトラブルを解決させる手法を指し、裁判に比べて簡易・低廉・柔軟さをもったトラブル解決が可能になるというメリットがある。日本不動産仲裁機構は、法務大臣認証のADR実施機関であり、同機構から調停人として選任されると、①不動産の取引に関する紛争、②不動産の管理に関する紛争、③不動産の施工に関する紛争、④不動産の相続その他の承継に関する紛争を解決させるために活動することができる。

具体的には、「調停人」として、ADRの申立人と相手方の間に入り、両当事者からトラブルに至るまでの経緯や和解条件などをヒアリングし、互いが納得できるような和解案を導き出す。なお、一般に、弁護士資格を持つ人以外が報酬を得る目的でトラブル解決を行うのは、弁護士法で非弁行為として禁止されているが、同構の実施するADR手続の中での調停人としての活動は、例外として認められている。更に、調停人に対しては、同機構から所定の報酬が支払われる。

【活躍の場】 「調停人候補者」資格は、不動産・建築業に携わる方々に広く取得が推奨されているが、この資格はADR実施の場面はもちろん、通常業務においても活用することができる。

不動産・建築業のお客様は、極めて高額な商品の取引をするために、トラブルは絶対に避けたいと考えている。したがって、お客様から選ばれるためには、「トラブルを起こさない信頼できる事業者」として認識してもらうことが大切だ。そして、「トラブルを起こさない存在」として認識してもらうには、「トラブル解決の専門家」となることが効果的。トラブル解決の専門家は、高いコンプライアンスを持っていると理解されるからだ。更にお客様の中には様々なトラブルを抱えている方もおり、彼らのトラブル相談に対応することは信頼獲得の近道になる。つまり、「調停人候補者」資格を有することは、業務案件獲得の大きな力にもなる。当然、ADR実施によるトラブル解決も、信頼獲得につながることはいうまでもない。

『住宅新報』2021年1月26日号「キャリアに役立つ資格特集」より)

その3へ続く