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【空き家再生診断士が解決】不動産の「空き家」と法律に関するよくある質問

2022.5.30|業務のプロになる

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空き家再生診断士の実務に関するよくある質問

空き家再生診断士の実務では以下の内容の質問がよくあります。

建築基準法や空き家対策の法律はどうなっているのかを実例をもとにQ&A形式でまとめました。


1.建築基準法に関するよくある質問
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Q:建築基準法違反・既存不適格・再建築不可の違いを教えて下さい。


A:
建築基準法違反の建物は、いろいろなケースがあります。

最も多いのは、建築後に建築確認申請を受けないで、大規模の増改築をした物件です。
地方で多いのが、建築確認申請をしないで増築したケースです。
都市部では、小規模の賃貸マンションで、建築確認申請では、1階部分を駐車場として申請し、その後、用途変更申請せずに1階を居室や店舗に改築したケースです。
多くの都市部の賃貸マンションで見受けられます。

既存不適格とは、建築・完成時の「旧法・旧規定の基準で合法的に建てられた建築物」であって、その後、法令の改正や都市計画変更などにより、現行法に対して不適格な部分が生じた建築物のことをいいます。
そのままでは違法ではありませんが、改築や蔵置の場合には、認められないことがあります。

再建築不可で多いのが、4m幅以上の道路に2m幅以上に接していない建物です。 改築をしようとしても、そのままでは認められません。狭い路地の建物の多くは、これに該当します。

地方自治体の建築課で簡単に調べることができます。


Q:建て替えを計画したら「4mの公道に面していないので、再建築不可です」と言われました。 解体して処分するしかないのでしょうか?

A:
建築基準法43条に「接道義務」という規定があります。これは建築基準法42条に定められている道路に2m(もしくは3m)以上接していなければならないという規定です。
このような土地は建て替えはできません。

リフォームする方法もありますが、建築確認申請が必要な増築や大幅なリフォームはできません。 解体してもまず処分は難しいと言われています。

ただし、特定行政庁に、42条2項の道路として申請して認めてもらう方法があります。
この手続きは、その道路に面している方々の承認など大変ですが、その価値は十分あります。

建築士などに相談すると良いでしょう。存外うまくいきます。
東京都内にも、この再建築不可の物件は5%近くの24万戸以上あるようです。



Q:「公道に1.8mしか接していない旗竿地ですね。再建築はできません」と言われました。 何か方法はありませんか?


A:
これも建築基準法43条に「接道義務」の規定により、建て替えもできません。

更地にしても駐車場として貸すことも困難です。
建築確認申請が必要な増築や大幅なリフォームもできません。

公道に面している土地の所有者に2m不足している面積の土地を売却してもらうか、借地契約をして借りるしか方法はありません。建築士などに相談すると良いでしょう。


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Q:農地を相続したが、農業に従事しないので、売却したい。 不動産業者に聞いてたが、「農地は扱っていない」と言われてしまった。


A:
農地の種類もいくつかありますが、市街化区域内の農地であれば、農地転用は比較的簡単なので、農地転用申請して宅地として売ることができます。

不動産業者に扱わないと言われた土地は、市街化区域外の農地と思われます。
市街化調整区域外の農地は、農地転用の手続きは、難しく一般的には無理だと言われます。
そのような場合は、近隣で農業をされている方に買ってもらう方法しかありませんが、耕作放棄地が増える昨今、これも非常に難しい作業です。
ただ希望としては、Iターン、Uターンで地方に暮らしたい人が増えています。
諦めずに続ければみつかります。

空き家再生診断士講座の第4部の田中講師は、そのような農地を扱って実績をあげています。


Q:世田谷区が、全国の空き家数のトップと聞きましたが、本当ですか?

A:
2018年の調査では、空き家率のトップは、山梨県の21.3%ですが、空き家の数では世田谷区の空き家数は49,000戸で全国1位です。ちなみに2位は隣の大田区で48,000戸です。
どちらも高齢化による空き家の増加が一番の原因のようです。

空き家は多いにも関わらず、地価が高いため、若い人には購入は難しいのが現状です。

世田谷区や大田区では、積極的な対策を考えています。
空き家再生のノウハウを学んで挑戦してみてはいかがでしょうか。



Q:0円賃貸という言葉を聞いたのですが、どのような内容ですか。 本当に0円で家を貸してくれるのですか?

A:
正しくは、民法593条から600条で規定されている「使用貸借」のことを言います。
賃料が0円のため「借地借家法」の対象外となっています。

これまでは、親の土地に子供が家を建てるケースや、会社の代表者の土地、会社名義の建物を建てるケースが多いようです。

この使用貸借を利用すれば、維持費ばかりがかかってしまう空き家の活用に利用できます。
0円賃貸といっても、借主は全くお金を払わないわけではなく、固定資産税などの維持費相当分の費用は、所有者に支払うことになります。

「家を貸したら戻ってこない」と言われ、貸すこともできず、維持費で苦労されている方がおられますが、「使用貸借」は「借地借家法」の対象外です。
「使用期間」と「使用目的」を決めた貸借契約を結ぶことで、期間満了すると返還されます。

相続した不動産を、将来使いたいが、今は維持費に困っている場合は、良い制度です。
一度ご相談ください。


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2.空き家対策に関するよくある質問

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Q:住んでいない空き家があります。このまま放置するとどんなリスクがありますか。


A:
放置しておくと、多くのリスクがあります。まず最初に災害の発生の危険があります。
中でも火事が空き家から発生すると、管理者すなわち所有者の責任が問われます。犯罪の温床ともなります。また、ゴミなどの不法投棄場所となってしまいます。
これらのリスクの内1つは法的リスクです。空き家の倒壊などで近隣や通行人に損害を与えると、所有者には損害賠償責任が発生します。

次に税務上のリスクです。当然所有者には固定資産税が課せられます。固定資産税は今後増額されるといわれています。
また、平成26年に「空家等対策特別措置法」が施行され、所有者の管理責任が課せられることになりました。



Q:朽ち果てた空き家があります。近隣の人から危険だから解体してほしいと言われています。
解体する義務はあるのですか?


A:
平成26年に施行された「空家等対策特別措置法」で、義務が定められました。趣旨は「空家等が周辺の生活環境に深刻な影響を及ぼしており、地域住民の生命・身体。財産の保護、生活環境の保全、空家等を活用するための態様が必要」とされています。
この法律では、さまざまな規定がありますが、空き家の活用がされていず「放置された空き家」に対しては、「調査」⇒「特定空き家に指定」⇒「助言・指導」⇒「勧告」⇒「命令」⇒「行政代執行」と手続きがされます。
「行政代執行」になると、所有者に多額の解体費が請求されることになります。
まずは、自治体の担当者と相談されて、対策を講じることが重要です。解体費には、補助金が出る自治体もあります。


Q:地方自治体でも空き家対策をしているのですか?あまりその内容は伝わってこないのですが、なぜですか?


A:
地方自治体でも、さまざまな空き家対策が「空家等対策特別措置法」に基づいて行われています。成功している例もあります。その一部は、「空き家再生診断士」のテキストでも紹介しています。
しかし、なかなか進展していないように見えます。市民に伝わってこないのはそのためでしょう。
一方成功している事例は、自治体主導のではなく、住まわれている住民の方々が、中心となって「なんとかしなくては」と、親しい人が集まって始められた「空き家活性化」「町おこし」には、多くの成功例があります。
最初は住民主導で、「お金もないけど、なんとかしなくては」と始まった運動が、活動のなかで、自治体や企業を動かし成功しています。

成功例は「空き家再生診断士」講座で一部を紹介しています。


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Q:「空き家バンク」という、空き家の流通制度があると聞きました。どのような制度ですか、そこに登録すると、空き家は処分できますか?


A:
国が基本制度をつくり、各地方自治体が主体となって、「空き家を処分したい人」と「購入したい人」を結びつけるマッチング制度です。
メリットは営利目的ではないということ、自治体によっては空き家対策として「補助金」や「優遇金利」などがあります。デメリットは、直接交渉しなければならないなど、自己責任が大きいことがあります。
実際には、あまり活用されているとは言えないのが現状です。理由はいくつかありますが、自治体の職員は不動産の専門家ではないので、その不動産の価格が妥当かどうかもアドバイスができない。処分したい人も利用したい人も専門知識がないので、トラブルの不安があるなどでしょう。

「空き家再生診断士」が、その専門知識でアドバイスできることが望まれます。


Q:賃貸アパートの空室が増えて、家賃収入が減っています。
管理してもらっている不動産会社から「値下げするしかない」と言われてしまいました。
いずれにせよ、収入源は避けられないので困っています。


A:
賃貸住宅の空き室は増えています。国土交通省の統計では、2003年は約360万戸、2013年429万戸、2020年431万戸の空き室になっています。
需給バランスからみれば、供給が多いのは、今に始まったことではなく、1970年から始まっています。
ところが、どの賃貸住宅も空き室で困っているかといえば、そうでもなく、空室がでてもすぐに入居者がいる部屋もあります。しかも賃料が安いわけではありません。何が違うかといえば、住みたくなる部屋だから、つまり特徴があります。
モノ消費とコト消費という言葉があります。単に空間としての部屋を貸すのは「モノ消費」です。そこに住むだけの理由がある住まい、「そこでしかできないコト」がある部屋が「コト消費」です。
今一度「コト消費」という視点で、賃貸経営を見直して、計画をたてて見てはいかがですか?


Q:親が住んでいた家が、空き家になります。住む予定もなく、遠くて管理できません。相続を放棄したいのですが、どんな問題がありますか?


A:
相続放棄は、放棄できる期間は短いのです、相続開始から3ヶ月までです。それをすぎると自動的に相続されます。
また、マイナス資産だけを放棄することはできません。プラス資産も放棄しなければなりません。つまり預金や有価証券があればそれも放棄することになります。プラスとマイナスのどちらが多いか検討する必要があります。
一方空き家を相続すると、問題もあります。まず固定資産前が負担が増えます。空き家の管理が充分でないと、近隣からクレームがあったり、場合によっては行政から取り壊し命令がでることもあります。
相続人で話し合い、いろいろな方に相談してみてください。マイナス負動産を扱う方もいます。




Q:分家住宅だから、処分は難しいと言われました。
分家住宅とはなんのことですか。本当に処分できないのですか?


A:
建築が禁じられている市街化調整区域において、生活の本拠を構えている本家から世帯が分かれて、分家として建てる住宅のことをいいます。
問題は、建築できない土地に特例として建築を認めたものですので、第三者に貸すことも、売買もできません。違反すれば罰則があります。
処分方法としては、用途変更を申請して認められる必要があります。
しかしこの用途変更は、自治体によって違います。特例があり認められるケースもありますが、ほとんど認められない自治体もあります。


空き家再生診断士の資格詳細


Q:親から譲り受けた空き地があります。
サブリース会社から、家賃保証もします。専門知識も不要で安定収入が得られると提案されています。大丈夫でしょうか?


A:
全国に賃貸の空室が430万戸以上あります。まず、賃貸住宅は、供給過剰です。かつてのように、部屋があれば簡単に借りる人が見つかる時代ではありません。
サブリース事業者でも空室対策は大きな経営課題です。
空室保証契約があっても、借地借家法32条では、借り手は契約更新前でも家賃減額請求が可能です。
突然、家賃減額請求されて困っている人が多くおられます。

多くの方は、メリットばかりに目が行きがちです。すべての経営にはリスクがあります。どんな建物でも20年30年たつと傷んできます。地域経済もあがるだけではなく、下がることもあります。 いろいろと調査し、勉強して、リスクを充分に見極めてからすすめることです。結局は自己責任になります。




このように空き家に関する問題は数多くあります。

空き家再生診断士の資格を取ることで不動産業界の仕事としても、自分自身の相続でも役立ちます。

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