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大規模災害が多発する今 求められる「レジリエンス」強化 ~その1~

2021.4.26|業界の知識を深める

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重大な社会課題、住まいへの対応急ぐ

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う「ニューノーマル」への対応を含め、住宅産業には数多くの社会課題を解決することが求められている。その中でも重要度が高まっているのが、多発する大規模災害への備えで、近年は「レジリエンス」というかたちでの対応に注目が集まっている。そこで、この特集ではハウスメーカーの対応を紹介しながら、大規模災害への対応のあり方を考察する。(住生活ジャーナリスト 田中直輝)


早期復旧・復興へ貢献 ZEH+Rなど普及へ

我が国は言うまでもなく災害大国である。広範囲な地震・津波被害が予想されている南海トラフ地震、国の中心機能を直撃する首都圏直下型地震などの発生懸念はもちろんのこと、近年は地球温暖化の影響とされる巨大台風、集中豪雨が毎年のように発生し国土と人命、財産の安全を脅かし、被害を与えている。

大規模災害の中には、救助や支援が被災地全体に行き渡るまでに時間を要するため、被害の予防や発災後の迅速かつ効果的な対応が求められるものもある。

そこで、注目されているのがレジリエンスだ。その意味は「復元力」「回復力」「強靱さ」「しぶとさ」などで、この言葉は住宅分野では「仮に災害に遭遇しても、日常生活を回復しやすい」といった意味合いで使用されている。

国はこのレジリエンスを重視しており、国家レジリエンス(防災・減災)の強化として、大規模災害に対し、国民一人ひとりの確実な避難、広域経済活動の早期復旧を目指して、国や市町村の意思決定の支援を行う情報システムの実現を目指している。

そして、その中で住宅も重要な位置付けを占めている。というのも、レジリエンスの点で優れた住宅に住む人が多ければ、健康面での不安やストレスが多い避難生活を回避でき、水や食料の確保ができる人が増えるわけで、結果的に災害復旧・復興をスムーズに行うことができる可能性が高まるからだ。