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2021年度 宅建10月試験 解説【問1~10】

2021.11.3|資格取得

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21年度 宅地建物取引士試験 解答と解説


【問 1】 正 解 (1)

(1)は正しく、正解。 家屋明渡債務が敷金返還債務に対し先履行の関係に立つならば、敷金返還請求権をもって家屋に留置権を取得する余地はない。

(2)は誤り。 家屋明渡債務と敷金返還債務が、1個の双務契約によって生じた対価的債務の関係にあるならば、両者は同時履行の関係に立つので、本肢は誤りである。

(3)は誤り。 敷金は、賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする一切の債務を担保するものだから、本肢は誤りである。

(4)は誤り。 家屋明渡債務と敷金返還債務が同時履行の関係に立つと考えると、賃貸借終了後家屋の明渡しまでに生じた債権を敷金から控除できず、敷金の性質に反する。


【問 2】 正 解 (2)

(1)は正しい。 債権者が連帯債務者の1人に対して履行の請求をしても、原則として、他の連帯債務者にはその効力が及ばないので、本肢は正しい。

(2)は誤りで、正解。 Cは、Bの負担部分の限度において、Dに対して債務の履行を拒むことができるだけであり、BのDに対する債権で相殺をすることはできない。

(3)は正しい。 債権者が連帯債務者の1人に対して債務の免除をしても、原則として、他の連帯債務者にはその効力が及ばないので、本肢は正しい。

(4)は正しい。 債権者と連帯債務者の1人との間に更改があったときは、債権は、すべての連帯債務者の利益のために消滅する。


【問 3】 正 解 (4)

アは誤り。 準委任契約においても、(準)受任者が死亡した場合は、準委任契約は終了し、(準)受任者の地位は相続されない。

イは誤り。 賃貸人Aが死亡した場合、その地位は相続の対象となるが、それによって本肢のような解除権は発生しない。

ウは誤り。 売主Aが死亡した場合、その地位は相続の対象となり、当該売買契約は有効なままである。

エは誤り。 使用貸借契約は、借主の死亡により終了し、借主の地位は相続できない。 誤っているものはア~エの4つであり、正解は(4)である。


【問 4】 正 解 (1)

(1)は正しく、正解。 遺産分割協議で配偶者居住権の存続期間を定めたときは、その定めが有効となり、存続期間の延長や更新はできない。

(2)は誤り。 配偶者居住権を有する配偶者は、当該建物の所有者の承諾を得なければ、当該建物を第三者に賃貸することができない。

(3)は誤り。 配偶者居住権を有する配偶者が死亡しても、その配偶者居住権を相続することはできない。

(4)は誤り。 配偶者居住権は、登記をしなければ、第三者に対抗することができない。


【問 5】 正 解 (4)

(1)は誤り。 令和3年4月1日においては、年齢20歳をもって、成年とする。なお、令和4年4月1日施行の改正民法では、年齢18歳をもって、成年とする。

(2)は誤り。 子供が成年に達しても、当然に養育費の支払義務が終了するのではない。

(3)は誤り。 営業を許可された未成年者が、その営業と無関係に、負担付贈与を受けたときは、法定代理人は当該行為を取り消すことができる。

(4)は正しく、正解。 意思能力を有しないときに行った契約は、後見開始の審判の有無にかかわらず、効力を有しない。


【問 6】 正 解 (2)

(1)は正しい。 当事者が譲渡制限の意思表示をしたときも、債権の譲渡は、その効力を妨げられないが、債務者は、供託することができる。

(2)は誤りで、正解。 債権が譲渡された場合において、その意思表示の時に債権が現に発生していないときは、譲受人は、発生した債権を当然に取得する。

(3)は正しい。 譲渡制限の意思表示がされた債権の譲受人が、悪意(または重過失)であるときは、債務者は、債務の履行を拒むことができ、かつ、譲渡人に対する弁済その他の債務を消滅させる事由を譲受人に対抗できる。

(4)は正しい。 本肢は、債権譲渡の対抗要件に関する正しい記述である。


【問 7】 正 解 (3)

(1)は正しい。 引き渡された目的物が品質に関して契約の内容に適合しないものであるときは、買主は、売主に対し、目的物の修補を請求することができる。

(2)は正しい。 履行の追完が不能であるとき(修理が不能であるとき)は、買主は、直ちに代金の減額を請求することができる。

(3)は誤りで、正解。 修理が可能であれば、債務の全部の履行が不能であるとは言えないから、修理を請求することなく(履行の催告をすることなく)、契約を解除することはできない。

(4)は正しい。 本肢は、「権利を取得することができない等のおそれがある場合の買主による代金の支払の拒絶」に関する正しい記述である。


【問 8】 正 解 (1)

(1)は誤りで、正解。 土地の工作物の設置または保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対して、その損害を賠償する責任を負う。

(2)は正しい。 所有者Aは、土地の工作物の設置または保存の瑕疵について無過失責任を負う。

(3)は正しい。 不法行為による損害賠償の請求権は、不法行為の時から20年間行使しないときは時効によって消滅する。

(4)は正しい。 不法行為による損害賠償の請求権は、被害者またはその法定代理人が損害および加害を知った時から、人の生命、身体を害する場合は、5年で時効により消滅する。


【問 9】 正 解 (1)

Dの死亡による相続人は、配偶者AとDの子F、Gである。各自の相続分は配偶者Dは2分の1、子は2分の1であり、F、Gはその2分の1であるから、それぞれ4分の1になる。

なお、相続分と親権は無関係であり、またABの子CはDと養子となる契約はないから、相続人とならない。 したがって、正解は(1)となる。


【問 10】 正 解 (2)

(1)は誤り。 第三者Cが給付の目的を甲にするか乙にするかについて選択権者とする合意がなされた場合に、Cが選択することができないときは、選択権は債務者であるAに移転する。

(2)は正しく、正解。 債権の目的である給付に不能がある場合、その不能が選択権を有するAの失火により甲が全焼したときは、給付の目的物は乙になる。

(3)は誤り。 給付の目的を甲にするか乙にするかについての選択権に関する特段の合意がない場合は、その選択権は債務者であるAが選択権者となる。

(4)は誤り。 第三者Dを選択権者とする合意がなされた場合に、Dが選択権を行使するときは、債権者Bまたは債務者Aのいずれか一方に対する意思表示をすれば足りる。


『住宅新報』2021年10月19日号「21年度宅地建物取引士試験 本紙 回答と解説」より)

問11~20へ続く

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