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コロナ禍で市場環境が急変 難局打開へ新たな展開 ~その3~

2021.4.26|業界の知識を深める

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新型コロナウイルスへの感染拡大とその抑止を目的としたステイホームなどの一連の動き(以下、コロナ禍)は、住宅・不動産業界にも大きな影響を与えている。というのも、顧客の「一生に一度の高価な買い物」をサポートする事業だけに、対面を前提とする事業活動に強い制限がかかったことでビジネスチャンスを失いかねない状況になったためだ。事業者はそうした状況においてオンライン(リモート)商談をはじめとする新たな取り組みにチャレンジすることで、コロナ禍の状況を乗り越えるための模索を続けている。一方で、ステイホームや在宅ワークを含む「ニューノーマル(新たな生活様式)」への対応ニーズは、多くの人々に住まいに関する価値観を変える状況を生み出しており、それに伴うビジネスチャンスをも生み出している。そこで、ここでは事業者が急激な市場環境の変化をもたらしたコロナ禍に対しどのような対応をしているかを確認しつつ、これからの展望について考察する。(住生活ジャーナリスト 田中直輝)

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郊外型へのニーズ強まり

分譲戸建ての販売好調

分譲戸建ての販売が好調だとの指摘がある。例えば、ポラスグループの中央住宅が7月に行った「ハナミズキ春日部・藤塚」(埼玉県春日部市、全22区画)の見学会の席上、同社関係者は分譲住宅の契約状況について、「4月は前年同月比マイナス約25%だったが、5月はプラス約12%、6月は同22%となった。商談開始から2週間以内という短期の成約が増えている」と語っていた。なお、7月もプラス51%、8月にも同47%と好調さが継続しているという。

その「ハナミズキ春日部・藤塚」は、東武スカイツリーライン・一ノ割駅から徒歩23分で、周囲に農地が広がり、古利根川沿いある自然豊かな立地だ。特徴的なのは、全区画(敷地)が200㎡超であり、5区画が平屋建て住戸、更に居住者を対象とした市民農園の利用権も設けられている点だ。

「6月20日の先行販売から約15件の案内客を確保している」(7月2日時点)と言い、9月初旬時点で第1期販売分10棟のうち9棟が販売済みと、顧客の反応は上々のようだ。

もちろん地域差や価格、質的な違いもあるだろう。ただ、「分譲住宅の中でも郊外型に特に顧客ニーズが強い」との見方もあり、それを裏付けるような販売状況である。