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不動産投資、海外と日本との違い 各国にはどんな特徴があるのか ~その2~

2021.9.1|業界の知識を深める

  • 投資
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2020年にコロナが全世界へ拡大して以降、2021年半ばの時点では、ワクチンの接種状況など国ごとの対応進捗に差がついてきている。日本国内の先行き不透明感が拭えない中では、あえて海外に目を向けてみるのも1つの考え方と言えるだろう。海外不動産投資と国内不動産投資との違いや、国ごとの特徴について解説する。 (ライター・秦 創平)

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国ごとの特徴②

ハワイ

ハワイは世界的な観光地であり、多くの日本人にとって憧れのリゾート地だ。海外不動産投資をするのであれば、ハワイの物件を購入したいと考える人も多いのではないか。

ハワイ不動産投資の特徴は経済的な逆境に強く安定した不動産市場にある。また、現地在住の日本人も多いことから、不動産会社とのコミュニケーションにストレスが生まれにくい点もハワイ不動産投資のメリットだ。

ハワイは日本のみならず世界中から人気を集めるリゾート地なので、世界に視野を広げてもハワイ不動産を好む投資家は少なくない。好立地な物件などは競争が激しく、ハワイ不動産投資を進めるのであれば、物件選びに関しては即断即決が必要だ。こうした背景から、ハワイ不動産は比較的逆境に強い。

アメリカ全体と比較すると物件価格の上下動が激しい特徴はあるものの、ハワイ不動産の価格は、長期的には右肩上がりで推移している。コロナの影響が色濃い20年以降も、ロックダウンがあった時期は値下がりしたものの、20年秋以降は再び価格上昇に転じている状況だ。よほど物件や立地の選定を間違えなければ、ハワイ不動産は長期的にキャピタルゲインを狙えるメリットを持っている。

そのほか、ハワイには不動産業を営む日本人が多いことも、ハワイ不動産投資の大きなメリットだ。日本とハワイとの時差は19時間で昼夜が逆転している。時差がある国で海外不動産投資をすると、言語の壁や商習慣の違いも相まってコミュニケーションにストレスを抱えるケースが少なくない。しかし、ハワイでは日本人の不動産会社を利用すれば、少なくとも言語の壁と商習慣の違いについてはクリアできる。物件購入後の管理をしやすい点で、ハワイ不動産投資はアドバンテージを持っていると言えるだろう。

高い物件価格

その一方で、ハワイの不動産はアメリカ全体と比較しても物件価格が高い点には要注意だ。Redfinのデータによると、21年4月時点のハワイの不動産は65万ドルで日本円に換算すると約7000万円となる。ハワイ不動産は利回り狙いの投資にはあまり適しておらず、物件の資産性などにこだわりたい場合に向いていると言えるだろう。

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21年4月時点のハワイの物件価格

タイ

タイもまた日本人からの人気が高いエリアだ。ハワイと同様に現地で不動産業を営む日本人も多いことから、日本人の不動産会社を選べば賃貸管理には苦労しない。ハワイとの比較では、物件価格が安いことと時差が2時間と短い点にメリットがある。

バンコクが最も安全

時差が短いタイで日本人の不動産会社を選べば、日本国内での投資とそれほど変わらない条件で投資が可能だ。日本からの距離が6時間前後と、海外の中では比較的距離が近い点も強みと言える。物件購入前の視察や不動産会社との面談などが比較的容易であり、不動産会社とのコミュニケーションを取りやすい。

なお、タイの中にも、首都バンコクをはじめとして日本人街のあるシラチャやリゾート地として有名なパタヤなど、投資対象となるエリアが複数ある。しかし、空室や物件の値下がりリスクなどを軽減したいのであれば、首都のバンコクが最も安全だ。

バンコクはタイで最も多くの人口が集まっている上に日本人も多い。タイの中でも日本人不動産会社を選びやすい上に、空室リスクが最も低いのがバンコクだ。なお、タイでも投資対象の主流はコンドミニアムとなっている。

極端に価格が上がる時期と横ばいの時期とがあるのは、新興国特有の値動きとも言えるだろう。タイのコンドミニアム価格は09年1月以降、約10年間で2倍近くまで値上がりしていることがわかる。なお、21年1月の価格指数は192・7だ。直近6年間の値動きは長期的に右肩上がりだが、18年夏以降は横ばいとも言える状況だ。コロナの拡大が長期化している中では、今後の値動きには注意を要する。