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住宅各社の提案する〝新しい生活様式〟戸建て新商品 ~その2~

2021.6.23|業界の知識を深める

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感染防止とワークスペース対応に注力

新型コロナウイルス感染拡大を受けた初回の緊急事態宣言から、いまだ事態収束の目途が立たない中、1年3カ月が経過しようとしている。昨年以降、在宅勤務やオンライン授業などの常態化に伴い、自宅での過ごし方は大きく変化し、住宅の在り方が見直されてきた。住宅メーカー各社は、感染防止対策やリモートワーク対応を軸に、〝新しい生活様式〟に対応した商品の開発・供給に取り組み、抗ウイルス仕様の標準化や多様な状況に応じたワークスペースの拡充が進んだ。〝ウィズコロナ〟は、戸建住宅の新たなスタンダードが確立される契機ともなったようだ。(フリーライター 小山田湊)

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医療機関もとに ゾーニング導入

室内をエリアごとに分類し、それぞれに適した感染症対策を講じる提案も散見された。アキュラホームは昨年7月、玄関の土間スペースを「ウイルス除菌エリア」とした〝新生活様式〟のモデルハウスを発表。土間部分には、手洗い・うがいのための洗面台をはじめ、衣服に着いたPM2・5や花粉、粉塵などを吸い取り屋外に排出するバキュームシステムや減菌ライト、オゾン発生器を備えた。同エリアを出ると、非接触で洗面・脱衣所を経由し最短で入浴できる動線設計を採用するなど、付着したウイルスの持ち込み防止策を提案した。

ミサワホームは、昨年12月に発売した企画タイプ商品「スマートブランズWS」で、医療施設の設計手法を住宅に応用。空間を、①ウイルスや細菌の侵入を前提に重点的な対策が必要なレッドゾーン②病気になった家族も使用するイエローゾーン③安全なホワイトゾーンに分類した。それを基に、玄関からすぐ近くに洗面所を設け、帰宅後すぐ手洗いをできる動線やタッチレス水栓、トイレなど抗菌・抗ウイルス仕様のレバーハンドル、換気システムなどを盛り込んだ。

また、今年4月に発売した最上位ブランド「センチュリー」に大収納空間「蔵」の新タイプ「フリーリビングユニット」を設けた新製品では、自宅療養を想定した「セカンドサニタリー」を2階部分に提案。家庭内での感染拡大防止を図った。


1年でペット増加 猫専用の水回りも

ペットフード協会(石山恒久会長)が昨年実施した「全国犬猫飼育実態調査」によると、コロナ禍で在宅時間の増加に伴い、昨年1年以内に新たに飼われた猫や犬は増加した。一方で、しつけや世話が思うようにいかず、ペットの飼育を放棄する事例も増加している。

大和ハウス工業は今年2月、猫専用の水洗トイレ・シャンプーシンク一体型ユニットバス「ネコレット」を発売、管理の軽減や衛生環境の改善を図った。衛生環境の整備は感染症対策と不可分だが、同社社員へのアンケートでも、ペット用トイレの掃除や入浴といった手間や臭いが悩みといった声があがったという。

猫用トイレに尿を排泄し、退出後に自動洗浄するセンサーや、ファン内蔵の光触媒作用による脱臭器、水に濡れることを嫌う猫のシャワーに対するストレス軽減を図った、転倒防止用滑り止めゴムマットのついた猫のシャンプー用の深型シンク、毛穴の汚れを洗い流せるマイクロバブル水栓を搭載したシャワーヘッドなどを用意した。

同社では、「空気浄化ef」や「吸着性光触媒コーティング」などの設備を組み合わせ、窓を開けずに換気・空気清浄を行い、猫の脱走も抑止するといったペットと共存しやすいよう工夫した間取りも用意している。

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大和ハウス工業が開発した猫専用ユニットバス「ネコレット」